車の自動運転にはレベル0からレベル5まである!?自動運転のあれこれ

車の自動運転という考えは古くからあり、昔はSFに出てくる架空の物でしたが昨今では実用化に向けて研究が進められています。
どんどん身近になってきた自動運転ですが、実はレベルが細かく分けられていることはご存じでしょうか?

今回はそんな自動運転のレベル分けについてご紹介します。

自動運転のレベル分け

自動運転のレベルは SAE International (SAE : Society of Automotive Engineers) という団体によって6段階に分けられています。
SAEとはアメリカの自動車技術協会で、モビリティの専門家を会員とした非営利団体です。

レベルは以下のように分けられています。

レベル 名称 条件
レベル0 自動運転なし ドライバーがすべての操作を行う
レベル1 運転支援 システムがアクセル・ブレーキかハンドルのどちらかの制御を部分的に行う
レベル2 部分的自動運転 システムがアクセル・ブレーキとハンドルの両方の制御を部分的に行う
レベル3 条件付自動運転 決められた条件下ですべての運転操作を自動で行うが、非常時にはドライバーが操作
レベル4 高度自動運転 決められた条件下ですべての運転操作を自動で行う
レベル5 完全自動運転 すべての運転操作を自動化

レベル2とレベル3についての差がちょっとわかりにくいかもしれませんが、レベル2は前の車についていくように自動で速度を調整してくれたり、車線を外れたときに戻そうとしてくれたりするあくまでサポートの機能です。なので従来の車と同じでドライバーが運転する必要があります。
一方でレベル3になると高速度道路だったり決められたエリアなどの条件の中では、ドライバーは何もせずに車が走ってくれます。

ちなみに自動運転のレベル分けと言いつつ、自動運転と言えるのはレベル3以上です。
レベル1とレベル2はまとめて運転支援とくくられることもあります。

現在実用化されているレベル

2021年7月現在実用化されているのはレベル3までで、しかもレベル3が市場投下されたのもつい最近のことです。
世界で初めて自動運転レベル3を搭載して市場投下された車はホンダの新型レジェンド「LEGEND Hybrid EX・Honda SENSING Elite」です。
この「Honda SENSING Elite」というのがレベル3の自動運転システムです。
ちなみにホンダの従来のレベル2のシステムは「Honda SENSING」だったので、それの進化版という立ち位置になっています。

価格は1100万円、限定100台だったらしいのでなかなか庶民には手に入らない車ですが、現在は実際に自動運転で走っているがあると考えるとすごいですよね。

ホンダの他にも世界中の自動車メーカーが自動運転の研究をしているので、しばらく待てば自動運転搭載車がスタンダードになる日も来るのかもしれません。

事故が起きたときの責任

自動運転でたびたび議論が行われるのは、事故が起きたときの責任はドライバーにあるのか自動車メーカーにあるのかという論点です。
ここはとても難しい問題ですよね。

現在決まっているのはレベル3までの対応ですが、レベル3以下はすべて事故が起きたときはドライバーの責任になります。
レベル3は自動運転ですが、非常時はドライバーが運転する必要があるということになっているのでドライバーの責任とされているようです。

今はまだ実用化されていないレベル4は条件を満たせばドライバーは一切運転する必要がないので、この場合になるとどちらの責任かを決めるのはかなり難しいと思います。
これから技術革新が進んでいきレベル4,5も実用化されるとは思いますが、それに伴って法整備がどうなるかも注目です。

まとめ