シュレーディンガーの猫をざっくり解説 【理系雑学】

2020年9月6日

「シュレーディンガーの猫」というものをご存じでしょうか。

その響きのオシャレさや、パラドックスを取り扱った内容などからあふれる中二感から、様々な小説・漫画・アニメ・ドラマなどで登場します。
また思考実験という響きも中二感があり、重宝されているのではないかと思います。
実際、私自身も初めて知ったのは中学三年生の時だったと思います。

そんな有名なシュレーディンガーの猫ですが、うっすらと内容は知っているけど実際にはどのようなことが言えるのかなどは知らない人も多いかもしれません。

内容的にはかなり過激なことを取り扱うというか、もうちょっといい例えはなかったのかと個人的には思ってしまいますが。

今回はそんなシュレーディンガーの猫についてご紹介します。

要約

・シュレーディンガーの猫は量子力学関係の思考実験
・実験では外から仲が見えない箱に猫とその他装置を入れ、猫は50%の確率で死んでしまう
・箱を開けるまで猫は生きている状態と死んでいる状態の両方が存在する
 (量子もつれ)

シュレーディンガーの猫とは

シュレーディンガーの猫とは1953年にオーストリアの物理学者エルヴィン・シュレーディンガーが発表した思考実験です。

量子力学を考えるうえで必要な不確定性原理に関する内容なのですが、難しいことはここでは割愛します。
シュレーディンガーの猫の思考実験は以下の通りです。

(図はイメージです…)
  1. 箱の中に以下のものを入れる
    ・生きた猫
    ・青酸ガス(毒)発生装置
    ・放射性物質
    ・放射線検出装置
  2. 放射性物質が1時間で放射線を発生する確率は50%
    (原子崩壊によって放射線を発生)
  3. 放射線検出装置と青酸ガス発生装置は連動しており、放射線を検出すると青酸ガスが発生する
  4. 青酸ガスが発生すると猫は死ぬ
    (猫の生死はこれのみに依存する)
  5. 箱は外から中の様子がわからないようになっている。
  6. 1時間後に猫は生きているか?死んでいるか?

実験自体はこんな感じです。なかなかハードですね。

箱を開けるまでは猫が生きているのか、死んでいるのかはわかりません。
猫の生死は原子崩壊した場合の青酸ガスによってのみで決まるので、確率はどちらも50%です。

ここでシュレーディンガーの猫のポイントですが、箱を開けるまでは猫は生きている状態と死んでいる状態の重ね合わせになります。
重ね合わせというと難しいかもしれませんが、生きている状態と死んでいる状態が両方存在しているという意味です。
そして箱を開けるとどちらかの状態に収束するということらしいです。

一匹に対して生きているし死んでいるという状態ということですから、感覚的にはありえない感じがしますよね。
量子力学的にはあり得ることらしいですが、私素人なので全然納得いきません。

ちなみにこれはパラドックスではなく、量子力学的にあり得る、いわゆる量子もつれを説明するものになっています。


ちなみにシュレーディンガーの猫はいくつかの解釈があります。
結構複雑になってくるので、気になる方は調べてみてください。

まとめ

シュレーディンガーの猫に関してなんとなく雰囲気は理解していただけたでしょうか。
私も100%は理解してませんが、思考実験の内容としては上で書いた感じになります。

ちなみに思考実験で実際に実験をしたわけではないので、猫が犠牲になったりはしてません。ご安心を。

もし人と世間話をしているときに量子もつれの話になったら、ぜひシュレーディンガーの猫の話を出してみてください。
間違いなく盛り上がると思います。
(あくまで自己責任で)