生活に馴染みのある係数「エンゲル係数」って?

「エンゲル係数」って聞いたありますか?
係数と言えば物理学などいろいろ難しい数のことをイメージされるかもしれませんが、これはもっと生活に寄り添った数字です。

今回はそんな「エンゲル係数」についてご紹介します。

エンゲル係数 とは

エンゲル係数とはドイツの社会統計学者のエルンスト・エンゲル (Ernst Engel) が提唱した、家計の消費支出に対しての食費が占める割合のことです。

社会の教科書にも載っているらしいので結構知っている方も多いかもしれません。
かく言う私は学校で習った覚えは全然なかったですが。

計算式

エンゲル係数の計算式は以下の通りです。

エンゲル係数[%]= 食費 ÷ 消費支出 × 100

食費と消費支出は同じ単位であれば何でも大丈夫です。
なので円やドルなどなんの通貨に対しても使えます。

エンゲル係数でわかること

ここまでの話を聞くとエンゲル係数って何のために使うのって感じしませんか?
それは出費のうちの食費の割合だろと思われるかもしれませんが、それが示す根底の意味という方の話です。

エンゲル係数からわかるのは生活水準です。

生活水準が低い場合は食べるので精一杯なので出費の大半が食費になります、そのためエンゲル係数は高くなる傾向にあります。
一方で裕福な家庭では娯楽や衣類などにお金を多く使えることができ、相対的に食費の割合が下がるためエンゲル係数は低くなります。

このことからもわかるように、「エンゲル係数が低い=生活水準が高い」「エンゲル係数が高い=生活水準が低い」という指標として使うことができるのです。

そうとも限らない場合も

生活水準とエンゲル係数の関係は対応しない場合もあると言われています。
というのも中間層の方がエンゲル係数が高くなるということもあるそうです。

ただ一般的にはやはり生活に苦しい人の方がエンゲル係数は高くなる傾向にはあるので、完全ではないですが一つの指標としては有効とされているようです。

まとめ

エンゲル係数が意外と身近な数字だということはお分かりいただけましたでしょうか。
実際に自分で計算するのも結構簡単なので、興味がある方は一度計算してみてはいかがでしょうか。