「阿吽の呼吸」の意味や由来は?

少し前にブームで「○○の呼吸」というのをよく聞いたと思いますが、古くから「阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)」という言葉があるのをご存じでしょうか。
今回は「阿吽の呼吸」とは何かやその由来についてご紹介してきます。

意味

意味は「息ピッタリ」という意味です。
ちゃんと説明すると「2人以上で何かを行うときにお互いの絶妙な調子や気持ちが一致すること」といった意味です。

例えばスポーツなどで「あのペアはまさに阿吽の呼吸だ」というと「息ピッタリのペアだね」という意味になります。

阿吽とは

そもそも「阿吽」という言葉自体に馴染みがないですよね。
これの由来はサンスクリット語です。

と言われてもサンスクリット語自体にも馴染みがないですよね。。。
サンスクリット語とはインドなどで使用されていた古代語で、仏教でも使用されていた言葉です。
そして「阿吽」も仏教用語です。

仏教では「阿(あ)」は口を開いて最初に出す音、「吽(うん)」口を閉じて出す音であることから、それぞれ宇宙(万物)の始まりと終わりを表す言葉とされています。

「阿」と「吽」は始まりと終わりを表す対になる言葉なので、このことから「対を成す」というような意味合いがあるようです。

狛犬やシーサーなども影響を受けている

対を成す意味合いがある「阿吽」ですが、狛犬やシーサーもこの影響を受けています。
これらは2匹が同じ顔をしていないのをご存じでしょうか。

口が開いている方が「阿(あ)」

閉じている方が「吽(うん)」です。

みなさんも鏡の前で「あ」と「うん」って言ってみてください。狛犬と同じ口になっていると思います。

こんな感じでそれぞれ対を成して置かれている狛犬やシーサーは口に出さずとも息ピッタリなんです。
この他に金剛力士像なども阿吽の口になっています。

まとめ

日本の古くからの言葉だと思っていたのですが、実は海外からやってきた仏教用語だったんですね。
またあまり使われているのを聞かないですが、阿吽の呼吸の他に「阿吽の仲」という言葉もあるようです。
これも息ピッタリの仲という意味なので、阿吽がそういう関連の言葉なんだなってわかりますよね。