「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」アラン・ケイ 【偉人の名言】

2020年9月6日

The best way to predict the future is to invent it.
(未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ)


これはパーソナルコンピュータの父とも呼ばれるアラン・ケイの言葉です。
理系の学生さんや、コンピュータ関連の仕事をされている方にはかなり有名な言葉なのではないでしょうか。

今回はアラン・ケイとこの言葉についてご紹介します。

アラン・ケイ

アラン・カーティス・ケイ(Alan Curtis Kay)は先ほども書いた通りパーソナルコンピュータの父とも呼ばれているアメリカの計算機学者です。
1940年生まれで、2020年現在では80歳でまだご存命です。

アラン・ケイはコンピュータ関係で様々な功績をあげていますが、とくに有名なのは「ダイナブック構想」です。
詳しくは後述します。

他にもプログラミングの「オブジェクト指向」を開発したりとものすごいことをされているのですが、プログラミングを知らいない方にはピンとこないと思うので割愛します。
(オブジェクト指向はプログラミング始めたての人の一番最初の壁にもなるところなので、学生さんとかは頭を抱えているところかもしれません。)

また非常勤教授をされていたり、ジャス演奏家でもあります。

ダイナブック構想

今ダイナブックというとノートPCのブランド名だったり、会社名をイメージする人が多いと思います。

これらの大本にもなったダイナブック構想(Dynabook concept)とは、アラン・ケイが1972年に提唱した、理想のパーソナルコンピュータに関する構想です。

アラン・ケイは理想のコンピュータとは「GUI搭載・子どもでも扱える・片手で持ち運びが可能・低価格(現在の3000ドル程度)」と想定しました。
これらよりダイナミクスメディアを搭載した本(ブック)のようなものという意味でダイナブック(DynaBook)と名付けました。

この構想があったからこそ、現代のノートPCやタブレットが存在すると言っても過言ではないでしょう。

ダイナブック構想のイラストから見る「未来を予測する最善の方法

実はアラン・ケイはダイナブック構想を提唱した際にあるイラストを描いています。
それは小さな子ども2人がダイナブックを使って遊んでいるイラストです。

このイラストでは子どもは現在のタブレットのようなものを使っています。
当時は1972年なのでノートPCもなかった時代ですが、アラン・ケイはすでに現在のタブレットのようなものをイメージしていたということがわかります。


ではアラン・ケイは未来を予測する能力が高かったのでしょうか?

もちろん広い観点で物事を見てイメージする力があったのは確かだと思いますが、それだけではないと思います。
それが今回の「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」という言葉につながるのです。

アラン・ケイはダイナブック構想を提唱してから、それを実現するために様々な発明を自分自身で行っています。
未来を想像して待っているのではなく、自ら創っていったのです。
その結果として予測していた未来が現実になりました。


アラン・ケイの功績は大きすぎて自分には無理だと思うかもしれませんが、もっと身近なことでも自分から動いて予測した未来を創っていくことは可能だと思います。
まず自分で動くことの大切さを再認識させてくれる言葉だと思います。

まとめ

私自身、ものづくりをする立場の人間としてとても大切にしている言葉です。

また「発明」という言葉が入っていますが、研究関係の人以外にも当てはまる言葉だと思います。
実現したい未来があるなら、自ら動いていくことが重要だと感じます。