【名曲分析】King Gnu 「白日」 から見えてくる普遍的なテーマとは

記事をご覧頂きまずは感謝を。ずーみんと申します。今回は私なりの視点で皆さんご存知の日本が誇るトーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイルで圧倒的な人気を獲得したロックバンド「King Gnu」の白日を分析してみました。さあ、早速いきましょう!

そもそもはテレビドラマ主題歌だった(えっ)

これ、皆さん知ってましたか?実は、そうなんです。

この曲は最初2019年1月より日本テレビ系列において坂口健太郎さん主演で放送された「イノセンス 冤罪弁護士」にて主題歌を務めた楽曲だったんですよ。

それでは以下、主題歌として決まった事に対するKing Gnuの公式コメントを見てみます。

「大なり小なり誰しもが、罪を犯したり犯されたり、傷ついたり傷つけたりして、それでも生きているのでしょう。そんな時、心の襞にそっと寄り添い手を差し伸べてくれる主人公・黒川拓のような存在ほど大切にしたいものです。自分の書く曲もそうでありたいと願っています。」

日本テレビ イノセンス 冤罪弁護士 公式HPより

常田さん、やっぱり良い事言うよね。

ちなみに私はこのドラマを1話も見ていません!(きっぱり)

視聴率は10%前後で推移していた様なので、ドラマが爆発的なヒットをした結果、白日も相乗効果で売れていったという訳でもなさそうです。このドラマについて知りたいんだけどという方は少し上にリンクを貼りましたので飛んでいくがいいです。親切な感じでやってます、ずーみんです。

えー話を戻しまして、当時注目され始めたこのバンドが、どうやら物凄く良い曲を出したらしいというのは巷のうわさで流れてきていたので知っていました。改めてこの曲がどれだけ世間に広まっているのか、いくつかデータを参照しながら見ていきたいと思います。

どれだけヒットしたのか?

CDが売れないこの時代において、どのように曲がヒットしたか否かを判断するのか。これは難しい問題ですが、しかし時代はネット全盛。ストリーミングの様々な媒体における再生回数でみていきたいと思います。白日は実はCDリリースはされていません。そもそもが配信限定のシングルであった、ということになりますね。ストリーミングサービスは若年層から支持されていますから、まずは若い人の中で、「なんだこの曲、めちゃくちゃいいやんけ!」となった事が容易に想像できます。かく言う私もその一人でございました。多くの人は無料で聴けるYoutubeが入り口だったんじゃないでしょうか?

え、この記事読んでいたら聴きたくなってきただろバカ野郎って?

King Gnu – 白日

思わず貼っちゃいました、ええ。

このMV本当に渋くてカッコいいですよね。くれぐれも白目と読まないように。このMVは2019年2月末に公開、筆者が記事を書いている2020年3月31日において再生回数は185,067,674回なのでつまり、この1年1か月くらいで2億回弱皆さんが再生ボタンをポチッとしたことになります。これは単純にすごい事です。

同じくYoutubeに公開されているドラマ主題歌の曲と言えばそう、日本全国にダンスブームを巻き起こした星野源さんの「恋」がありますね。こちらは2016年10月20日に公開され、今現在2億2000万回弱再生されています。もちろん単純に比較は出来ませんが、曲自体の完成度がずば抜けたものでないとここまで聴かれない、ということはすぐに分かって頂けると思います。

星野源 – 恋 (Official Video)

この曲も私めちゃくちゃ好きなので、思わず貼ってしまいました。時間ある時にぜひぜひ。

最近で言うとビルボードジャパンがこんな発表をしていました。

King Gnu「白日」、ストリーミング累計再生回数がついに2億回を突破

2017年10月にストリーミングチャートの集計を開始して以来、2億の大台を突破したのは白日を含め、Official髭男ismさんの「Pretender」、あいみょんさんの「マリーゴールド」の3曲のみだそうです。まじですげえな。

ちなみに以下のような方法でビルボードジャパンは集計しているみたいです。

音楽ストリーミングサービスには2つのタイプがあります。オンデマンド型(Apple Music、Amazon Music Unlimited、AWA、Google Play Music、KKBOX、LINE MUSIC、Rakuten Music、RecMusic、Spotify)とプレイリスト型(dヒッツ、うたパス)のデータを取得、それぞれ2タイプのデータに市場規模やシェアを勘案した係数を掛け、ポイント化し合算しています。

ビルボードジャパン公式HP よくある質問より ダウンロード/ストリーミングについて

2種類のサービスそれぞれで独自に集計をおこなっていると。ふむふむ。

Youtubeはどうしてるん?と気になった方。こんなことも書いてありました。

日本レコード協会が発行および管理を行っている国際標準コード「ISRC」が付番されたレコーディング(オーディオレコーディングおよび音楽ビデオレコーディング)を使用した動画を集計対象として、その国内週間再生回数を米国ニールセン経由で集計しています。権利者の許諾を受けていれば、「恋」や「ダンシング・ヒーロー」などで見られた、オフィシャル音源を使用したユーザー生成コンテンツ(UGC)も集計対象となります。

ビルボードジャパン公式HP よくある質問より YouTubeについて

まあちょっとむずいですが、集計対象にはなっている、ということでしょうね。

ここまで書いてきたんで、この白日という曲がそこそこの短期間に魅力が爆発的に拡散していった、ということが分かって頂けたんじゃないかなと思います。

前置きが長くなって申し訳ないです。じゃあなぜ、ここまでのヒットとなったのか?個人的な考察を交えていきながら書いていこうと思います。

ミディアムテンポな曲調とテーマの普遍性

なんかこれから言いたいことが簡潔に凝縮されてしまった見出しになりましたが、まあ、結局はこういうことなんだと思います。

私は音楽が大好きですが、専門的な事は正直な所よく分からないです。しかし曲は普通の人より数多く聴いてきた自負があります。その中で1つ気づいた事は、割とゆったりとしたテンポで誰にでも起こりうるような事を歌うと、名曲になりやすいという法則性のようなものです。

私はこの白日という曲を【人生に起こりうる悲しみを、赤裸々に綴った曲】だと解釈しています。

人生において何かを間違ってしまったとしても、間違ったことをしたという事実は消せない。しかし時は進み、明日はやってくるのだから、これからなんとかやっていくしかない。でも人はこう思う。「生まれ変わって別人としてもう一度やり直せないかなあ」。いくら願っても、それが実現されることはないけれど、そんな風に考えてしまうのも人間だよね。

今私が書いたような事はもはや10代の子でも一度は考えたことがある内容なのではないでしょうか?歌詞に具体的な事が書いていないからこそ、この曲を聴く人それぞれにある今まで歩んできたストーリーに当てはめることが出来る。この曲には想像力を掻き立てられるような表現がとても多いのです。

具体的に書いてある所をあえて挙げるとすれば、雪や春風といった表現でしょうか。しかしこれも雪=悪い事や停滞した状況、春風=問題解決の象徴といった風に捉える事が出来ます。

つまりこの曲は人生における物悲しさという普遍的なテーマを扱った曲だということです。

曲のテンポも重要な要素だと私は思います。何故なら早すぎる曲調だと少し年をとった方だと耳が追い付かない為に毛嫌いされる傾向があるからです。パンクロックは基本的に若者しか聴かないということと似ています。ここまで曲がヒットする上で、若い世代だけの支持ではなかなか難しいと言えます。例えば40~50代くらいの方々にも、「この曲ええ感じやんけ」と思わせるくらいでないといけません。

さて、皆さんここで1つの事に気づいたんじゃないですか?近年大ヒットした曲でこの白日と同じく紅白歌合戦でも歌唱され、かつミディアムテンポで普遍的なテーマを扱った大ヒット曲がありますね?

あれ、なんかそこはかとなく柑橘系の香りがしてきたな、、(くえっっ)

米津玄師 MV「Lemon」

そうです、言わずと知れた超名曲、米津玄師さんの「Lemon」です。2018年末の紅白ではなんと、地元である徳島の美術館から中継を行い、祭壇のような場所で祈りを捧げるかの様に歌唱した姿が目に焼き付いている方も多かったのではないでしょうか。

この曲もやはり、比較的ゆったりとした曲調+死に対する悲しみという命あるもの全てに捧げるようなテーマで描いています。ご存知石原さとみさん主演のドラマ主題歌でもありました。Lemonに関してはドラマのヒットの影響も大きいと言われていますので、白日のパターンと全て同じとは言えませんが、ヒットまでの道筋が非常に似通っているのもまた事実。面白いですよね。

まとめ ~どのように白日は作られたのか?~

最後にこの曲はどのようにして作られていったのか、作曲をした常田大希さんのインタビュー記事がありましたのでそこからいくつか引用をして終わりたいと思います。

まずはどれくらいのスピード感で作られていったのかを話していました。

今年の年末から年明けにかけて、家を出ずに部屋で1人で作って仕上げた曲なので、ヒットしてちょっと報われたって感じですね(笑)。いろんな意味で、思い出深い楽曲だったので。正月なのに、部屋で1人で曲を作るっていうのも“エモイ”じゃないですか、暗いというか。そのいい“エモさ”が歌詞に入ってきたかもしれないですね。

FASHION PRESS 常田大希にインタビュー-白日のヒットで報われた、次は皆で大合唱できる曲を

なんと常田さんの物凄い集中力と圧倒的なセンスにより、2018年末~2019年初めの短期間でこの曲は作られたという衝撃の暴露。更にこの過密なスケジュール感が伝わってくる話を続けてしていました。

異例なくらい急ピッチ。年末・年始こもっている間、俺はデモを作っていて、バンドメンバーを交えて『白日』を録音したのは1月9日くらいじゃないかな。 デモの段階で自分で全パートを入れて、そのデモをメンバーに渡して、各々パートを各々のプレイに修正していくっていうのがベーシックな曲の作り方なんですが、今回の『白日』のように納期がギリギリのものは、レコーディングスタジオに入ってから詰めていく。プレイヤー陣もスキルがあってその場でどんどん対応できるので。4日間くらいレコーディングスタジオにこもって仕上げていきました。

FASHION PRESS 常田大希にインタビュー-白日のヒットで報われた、次は皆で大合唱できる曲を

正にジャズ的な感じでアドリブ感強めのレコーディングだったということですね。他のバンドメンバーの方のスキルが高かったからこそ実現できたと。実力の塊集団だと。納得です。

書きたいことがあり過ぎて長くなってしまいました。もしここまで読んで頂けた方がいたら、お礼にキスでもしたいところですが、色々問題がありそうなので今の発言はスルーしてください。

それではまた、別の記事でお会いしましょう。アディオス!

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