SAKEROCK時代の星野源初のエッセイ集 「そして生活は続く」 【本・感想】

みなさん公共料金の支払いは口座振替にされていますか?

星野源さんは昔、口座振替が好きじゃなくてコンビニで支払いをしていたそうですが、払い忘れて電話を止められたりしていたらしいです。

今回はそんな昔の星野源さんの生活について書かれた、源さん初めてのエッセイ本「そして生活は続く」をご紹介します。

どんな本?

本書は2009年から文芸PR誌「ウフ.」で連載されていたエッセイに、一部書き下ろしを追加した星野源さん初めてのエッセイ集です。

連載が開始してすぐに「ウフ.」の休刊が決定してしまい、一号に二回分掲載するという荒業で何とか単行本にすることができたそうです。
実際2009年の1月号から5月号までしか掲載されていません。

この二回分掲載というのは源さんも大変だったみたいで、結構当時の掲載の中でも愚痴ってます。笑
ちなみにブラジャーの原稿に60時間かかったそうです。

単行本は掲載されていたのと同じ年の2009年に発売されていて、文庫本が2013年に発売になっています。

テーマは「つまらない毎日の生活をおもしろがること」

内容的には当時源さんがリーダーをされていたインストバンドSAKEROCK(サケロック)や、所属している劇団の大人計画での話が中心です。

源さんが若い!

読んで一番最初に思ったのは、源さんが若いです。
今から10年以上前に書かれているエッセイなので当たり前ですが、これをめちゃくちゃ感じました。

最近の文章とかなり印象が違います。
最近の「命の車窓から」や、その前の「蘇る変態(よみがえる変態)」とも文章の雰囲気が違う気がします。
でもめちゃくちゃくだらないことを書いているところは変わらないです。

「若いのに老け顔だから実年齢以上に見える」という話が書かれていたのですが、現在では年齢よりも若く見られることが多いので、そんな時代もあったんだなと読んでいて面白かったです。
そういえば「Music Video Tour 2010-2017」でも途中から若くなってっているという話をされていたので、実際にそうだったんだなと思いました。

ちなみに文庫本のあとがきは2012年11月の源さんが書かれていますが、3年間でもかなり考え方や状況が変わったそうです。
本書でクレジットカードは持たないと書かれていましたが、作ってみたら便利だったり、公共料金も口座振替を断念されていましたが、3年後にはすっかり切り替わっていました。

子ども時代の話

源さんの子ども自体の話がたくさんあります。
色々な話がありますが、源さんのお母さんはめちゃくちゃ面白いです。

自分の息子に「源はね、宇宙から落ちてきたのよ」と言ってしばらく息子は自分を宇宙人だと思っていたり、お風呂に入っているときにお湯を抜いて「源、助けて!排水溝に吸い込まれる!」と言って息子に助けさせたり(5歳の息子号泣)と、とてもユニークなお母さんです。

これだけ書くと単なる面白いお母さんなのですが、それには理由があって、とても素敵なお母さんだと思いました。
もちろん息子で遊んでいただけのこともあったみたいですが。

曲の話

源さんの本では曲の制作秘話みたいなものがたくさん書かれているイメージでしたが、この本では具体的に書かれていたのはSAKEROCKの「七七日(しじゅうくにち)」くらいでした。
ここもその後の本との違いかもしれません。

ただSAKEROCKのメンバーと、あーでもないこーでもないと話し合いながら曲を作っていたんだなぁと感じる内容はいくつもありました。

また音楽に限りませんが、作り出す側の人としての考え方が書かれていて、これはずっと源さんの根っこにあるんだなと思います。

役者としての話

大人計画の舞台の話や、ドラマ「ウォーターボーイズ」、「11人もいる」の撮影の話がありました。

源さんは昔からお腹が弱いのですが、舞台で公演中ずっとほぼ全裸でいなきゃいけない役になった時の苦労話が面白かったです。
そもそもほぼ全裸の役って何ですかね。

ウォーターボーイズに関しては、昔から運動が苦手な源さんがめちゃくちゃ苦労した話です。苦労話多めで、相当がんばってこられたんだなと感じます。
そもそもウォーターボーイズに出演していたのを知らない人も多いかもしれないですね。

文庫本あとがき

文庫化にあたって、3年前のご自身のエッセイを読んで源さんが振り返ってあとがきを書かれています。

その中で「一生懸命生きなきゃ毎日は面白くならない」というシンプルな結論に、この本を書いたときはたどり着けなかった、と振り返られています。

あとがきなので数ページですが、本書のテーマの「つまらない毎日の生活をおもしろがること」への数年後の源さんの答えが書かれていました。

単行本を持っている方にも、とてもいいことが書かれていたのでこのあとがきだけでもおすすめできると思いました。

まとめ

若かりし星野源さんを感じれる、まさに処女作という感じの本です。
今の源さんとの違いを感じれて面白かったです。

内容は9割くだらないですが、たまに深いことが書かれています。
こういうところは昔から変わってないですね。

変わったところと変わらない根っこ、両方楽しめる本でした。
最近の本と読み比べてみても面白いかもしれません。

星野源さんが好きな方はもちろん、たまにはくだらない本でも読むかと思う人にもおすすめです。
気になったら読んでみてください。

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