「食欲」がテーマのホラーゲーム「リトルナイトメア」

今回はその雰囲気やテーマなどが高い評価を受けているゲーム「リトルナイトメア」についてご紹介したいと思います。

リトルナイトメアとは?

リトルナイトメアとはスウェーデンのゲーム会社Tarsier Studiosが開発、バンダイナムコエンターテインメントが発売したゲームソフトです。
対応機種はPlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switchとsteamからもダウンロードすることができます。

ジャンルはサスペンスアドベンチャーで、謎を解きながら船からの脱出を目指します。
発売当時は無名EPだった本作ですが、その完成度の高さから口コミで広がり有名になったゲームです。

世界観

プレイヤーはゲーム本編では黄色いレインコートを着た少女「シックス」を操作することになります。

ゲームを開始すると、シックスは謎の部屋のアタッシュケースの上で目を覚まします。
そこは「モウ(日本語で”胃袋”という意味)」という船の奥深くでした。

モウにはシックスの脱出を阻む様々な敵がいます。
そこら中にいるヒル、謎の料理を作り続けるシェフ、モウのオーナーのレディ、モウにごちそうを求めてやってきたゲストなどです。
彼らに捕まるとシックスは二度とモウから脱出することはできません。

プレイヤーはシックスを操って隠れ、謎を解き、時には戦ってモウから脱出させることが本ゲームの目的です。

またなぜシックスがモウに囚われているのか、モウとは何なのかはゲーム中ではちゃんと説明されることはありません。
進めていく中でヒントとなるようなものはいくつも出てくるのですが、すべてクリアしても明確な回答は提示されないです。
そのためプレイした人たちから様々な考察がされており、この作り込まれた世界観をより一層楽しめる要素となっています。

最後までクリアした時にこのゲームのタイトル「リトルナイトメア(小さな悪夢)」の意味も見えてくるかもしれません。

ゲーム性

リトルナイトメアでプレイヤーが行うことは大きく2つ「ステルス(かくれんぼ)」と「謎解き」です。

操作はとてもシンプルで、移動、ジャンプ、走る、しゃがむ(スライディング)、つかむ、ライト(ライター)をつけるくらいしかありません。
なのでアクションゲームが苦手という方でも、すんなり操作に慣れることができると思います。
この限られた操作の中で敵から隠れたり謎を解いたりします。

謎解きはヒントが出たりはしないので見落としたりすると若干時間がかかるところもありましたが、どうしてもわからないということはほとんどないと思います。
ただグラフィックがきれいなので、登れる場所などがわかりにくいところもあるので、最初だけちょっと戸惑うかもしれません。

テーマ

リトルナイトメアはただのホラーゲームとは違い明確なテーマがあります。
それは「食欲」です。

ゲームの舞台となるモウは、先述の通り「胃袋」という意味です。
そしてモウに訪れるゲストは我を忘れて料理を食べ続けています。(千と千尋の神隠しの最初のシーンの必死に食べ続けるお父さんとお母さんみたいになってます。)
ゲストはシックスを見つけると、必死にシックスを追いかけてきます。それは食べるためです。

こうやって書くとゲストのみが食に囚われているように思えますが、主人公のシックスも食欲にはあらがうことができません。
シックスはゲームを進めていくと定期的に耐えがたいほどの空腹に襲われることになります。
そのたびに歩くことさえままならなくなってしまい、近くにあるものを食べてなんとかその場をしのぎます。
最初はパン、ソーセージなどまともな食べ物ですが、そういったものが近くにない場合は罠にかかったネズミなどを食べ食欲を満たします。

この一貫したテーマが独特の世界観と合わさり、リトルナイトメア特有の魅力となっています。

DLC

リトルナイトメアではDLC(ダウンロードコンテンツ)も発売されています。
「Secrets of The Maw」というもので、3チャプター構成になっています。

主人公はシックスから変わり、「ランナウェイ・キッド」という少年です。
本編のシックス視点では明かされなかったモウの謎が明らかになっていきます。

本編でも登場したのですが、三角錐の被り物をした「ノーム」という小人と協力をして脱出を目指すことになり、本編とはまた違った雰囲気でなぞ解きを楽しむことができます。

DLCも完成度が高く、リトルナイトメアの世界を余すところなく楽しむためにぜひプレイしていただきたいです。
今だと本編とDLCがセットになったデラックスエディションがあるので、こちらがおすすめです。

まとめ

独特な世界観、徹底されたテーマ、夢中になれる謎解きなど、とても魅力的なゲームでした。
ホラー要素が強すぎないので、ホラーが少し苦手な方でも楽しめると思います。(恐ろしいシーンもいくつかありますが。。。)
フルプライスのゲームに比べると少しお安いですし、様々なプラットホームで遊べるので手が出しやすいと思います。

まだプレイしたことがない方は、ぜひ遊んでみてくださいね。